【ライブレポ】川口千里BeehiveセッションVol.7 / 2012.11.11 Sun

川口千里さんのライブに行ったのが、はるか昔の11月11日。

熱烈ファンのサバーイさんが来れなかったので、代わりに完璧なライブレポートを書いてみせるぞー、とライブ後は意気込んでいたのですが・・・。
ただでさえ自分は遅筆なうえに、なかなか多忙で手が付けられませんでした。

そもそも普段、ブログで1曲の解説をするのにも数日かけて記事を書く自分が、10曲以上のライブレポを書くことに無理が・・・とか嘆きつつなんとか書きあがりました~♪


川口千里さんの紹介は他のサイトに任せますが、間違いなく次の日本フュージョン界を代表するドラマーになるはずです。ご存知ない方はYahooやGoogle、Youtubeで詳しく調べてみてくんなまし。


では、以下、ライブレポです。
同じドラマーならではの(レベルは段違いですが・・)マニアックなレポートになりますよ~♪



1曲目:Commodore Funk / 大高清美さんの曲
イントロで千里さんがリズムを刻み始めた瞬間に「7拍子だ~!!」と一人ではしゃいでました。

テーマは、
[7/8拍子]+[7/8拍子]+[6/8拍子]+[7/8拍子]
と、3小節目に6拍子を挟むリフ。この3小節目がけっこういい効果を出しとるんです。次の4小節目も、3小節目とおなじフレーズが続くので一瞬、同じように6拍子が来るかと思わせて7拍子にしてるのがニクイ。一瞬「おっ?」とひっかかってしまう・・。言葉だと説明しにくいですねぇ・・。
本家の演奏音源は見当たらなかったのですが、アマチュア?のコピー演奏動画を見つけたので、興味ある方はこちらからどうぞ・・→http://youtu.be/18rv_9ngU1w?t=1m


途中バンプっぽくなって、ドラムソロ。くぅ~7拍子でドラムソロ叩いてるよ、ちくしょー・・と思いながら見てました。格好良くて、くやしい・・・/笑

キーボードソロも7拍子。大高さんのプレイは初めて観るのですが、左手がなんと器用!。ツーフィンガーで弾いてるベーシストのようなラインを弾くのです。格好えぇ~。
そうそう、この日は
 川口千里さん - ドラム
 矢堀孝一さん - ギター
 大高清美さん - キーボード
という、ベースレスのトリオ。

ギターソロも7拍子。矢堀さんのプレイは、ネットで見ることは何度かありましたが実物は初。ハードで弾きまくるプレイは、ワタクシ好みです。

今日は、かなり自分好みなライブになるなーと、一曲目で思いました。



2曲目:Double Eagle / 矢堀 孝一さんの曲
速っ!四分音符=180くらいあるか?というテンポでかなり突っ込んだドラミング。このテンポ、自分だったら怖くてFill inなんか入れらんない~、キメなんか合わせられない~っつー感じでした。

途中で、千里さんがミスったのか「しまった!」という顔で大高さんの方を見て、大高さんはアイ・コンタクトで「大丈夫!」っぽく返した(ような気がする・・)場面があったのですが、いーなー、こういう感じ。まさに『ライブ』っつー感じですね。

自分は何があったのかぜんぜん分からなかったですが、何があったんだろう・・・う~ん。素人には分からんレベルでのミスなんだろうなぁ・・。



つづいてM.C.

メンバー紹介で大高さんに話題が移った際に、矢堀さんが「カシオペアは針の穴を通すような・・」と形容して、「ドミノラインのドミノ倒し(←16分音符を4人で一個ずつずらして鳴らす)なんかフラジャイル(←矢堀さんのバンド)で演ったらユニゾンになっちゃう」と笑って話してましたが・・・。次の曲で、『なにをおっしゃる・・』ということがあったので、それはまた後ほど。



3曲目:L.C.M.(たぶん矢堀さんの曲)
タイトルの『L.C.M.』ってなんぞや?と思って検索して納得。
間違いなく『least common multiple→最小公倍数』の略語と思います。
理由は後ほど・・。

曲前のMCで「5拍子です」と紹介されたので『よし来た』と思ったのですが、聴いてる最中は拍子が分からなかった~。ライブ中、よーく聴いてたのですが、普通に4拍子のようだけど・・・・、いや違う、なんか変・・・という感じで終わってしまいました。

悔しいので帰宅後、検索したら、幸い「kozo suganuma」さん(←ご本人?)という方がYoutubeにアップした動画がありました。
これは当日のライブではないですが・・・
 ↓

http://www.youtube.com/watch?v=ljCgXb0Oix8

じっくり聴いて納得。
出だしのメインのテーマというかリフ、ドラムは確かに5拍子で循環してます。ハイハットをよく聴くと分かります。なのにギターとベースは4つしか音を出してません。

なるほどー
文章にするとややこしーので、百聞は一見にしかず、譜面と自分で試した動画を載せました。

http://www.youtube.com/watch?v=dcz4Qv_lwNA

16分音符4つごとにアクセントの来るドラムと、16分音符5つごとにアクセントの来るギター&ベース。
4と5の最小公倍数は20ということで、16分音符20個毎にドラムと、ギター&ベースは拍のアタマが合うのです。

しっかし....。
ドラム以外は5拍4連ということになる。これはドラムも、もちろん気が抜けませんが、どっちかっつーとドラム以外の4連を弾くほうが大変じゃなかろうか?こんなややこしーことを演ってのけてるのか!?カシオペアのドミノラインどころじゃぁない。
というわけでこの曲の前のMCで『カシオペアはフラジャイルとは真逆の針の穴を通すような・・。フラジャイルならドミノ倒しはユニゾンになっちゃう』という話は「なにをおっしゃる矢堀さん、もっと難しいこと演ってるじゃないすか~」と思ったのでした。

そうそうドラムの話。千里嬢はこの5拍4連の『4連に乗っかって』ドラムソロをやってのけたのです。シンジラレナーイ。もう中年オヤジドラマーのわたくしが悔しいとかいうレベルではありません・・。わたくしには不可能です・・・。でも悔しい・・・。

あー説明、長ぇよって!?

そうそう、矢堀さん、他の曲のときにもナンクロとかの話をしてたし数学的なことが好きなんでしょうか・・。



4曲目:Spoon / 大高清美さんの曲
冒頭、エレピの静か~な独奏から。
で、ドラムが入ってきたら、なんとこの曲もまたもや5拍子。さっきのL.C.M.はあえて奇抜さを狙った5拍子だったと思うのですが、こちらは自然な5拍子。
ソロに入ってだんだん盛り上がるにつれ、かなりエキサイティングな展開に。複雑なキメもなく、コードもシンプルなので奏者の自由度が高い、非常に自分好みの演奏です。

キーボードソロからギターソロに移るときに『なんだろう?』と思うことがあったのですが、曲のあとのMCで判明します。
なにがあったかというと、キーボードソロの終わり際に、結構なオーバーアクションで大高さんが千里さんに向かって『あっちよ、あっち』と矢堀さんを指差すのです。ずいぶん大げさに曲構成を確認してるなぁと思ったら、この曲、この日はギターソロ無しの予定だったのに急遽ギターソロを大高さんが矢堀さんに振ったようです。曲後のMCで矢堀さんが『やれという目を大高さんがしていた/笑』(会場も爆笑)と言ってました。
その突然振られたギターソロ、最高でした。ソリストとバッキングが同じ上昇曲線で盛り上がっていって、ほんとうにエキサイティングっつー感じでした。

もひとつ、あとから気付いて、鳥肌がたつというか『しびれる~』っつぅ事があったのですが、この曲のテーマとなるリフは8分の5拍子だけどソロパートは8分の6拍子になります。さっきの予定無しのギターソロに突入する瞬間。本来リフに戻るはずだったろうから、千里さんは5拍子に入ろうとしたはず・・。でもギターソロに行ったから6拍子のままなので、大高さんが合図してくれたとはいえ、とっさのことだから一瞬、戸惑ったはず。同じドラマーとしては、その瞬間を思うとしびれる~のです。こういうのを目の前で見れるのがライブの醍醐味だなぁと思ったわたくしでした・・。

この日の演奏ではないですが参考までに・・・。
大高さんと菅沼孝三さんのユニット「ASSURE」による演奏です。


【SPOON-ASSURE】←も~、超かっちょええぇえええっすよ。



ちなみになんですが・・
この曲のタイトル「スプーン」って、たぶんゴルフクラブのことだと思うんです。ゴルフクラブの3番ウッドの事をスプーンと言います。
2曲目の矢堀さんの「ダブルイーグル」もゴルフ用語です。どうも矢堀さんと大高さんはゴルフ好きらしい・・。ゴルフ系のホームページにお二人で出てた時もあったし・・・。矢堀さんはMCでもゴルフの話をしていたし。なんといっても矢堀社長!?さん、こんなことをやっていたとは!!ゴルフ好きが高じてゴルフ関連業に進出していたとは・・・・。今回、レポを書いていてこれが一番の大発見でした・・。



5曲目:ACRONYM / 矢堀さんが川口千里さんのために書いた曲
ACRONYM/アクロニムとは頭文字という意味。USAとかNHKとかNWOBHMですね。

曲の前のMCで、タイトルの由来を矢堀さんが話してたのですが、これがもーあたまから離れなくなってしまって・・・。
千里さんのデビューアルバムに提供する曲を矢堀さんが考えているときに、「か」「わ」「ぐ」「ち」の文字をひらがな乱数表だかなんだかにあてはめて音程を決めたという、まるでジョン・ケージのようなお話でした。
それから、もーこの曲聴いてるとキメのフレーズが「か・わ・ぐ・ち」としか聴こえなくなってしまったわたくしでした・・。

でも、よくよく考えてみると、ACRONYMとは違うような気もするのですが・・・。

曲はドラマーのために書いた曲だけあって、ドラムの見せ場あり。「か・わ・ぐ・ち」のフレーズのあと1小節すき間があるので、そこはドラムで埋め放題。楽しそー!。



ここで第一部終了。

幕間?でロックバイオリニストのCHIHIROCK(チヒロック)さん登場。2曲弾いていかれました。
6曲目:リムスキー=コルサコフの「熊蜂の飛行」をCHIHIROCKバージョンで。
なんとYoutubeで「熊蜂の飛行」で検索すると上位に「CHIHIROCK with 川口千里」が出てくるぐらい、CHIHIROCKさんのトレードマークとなりそうな曲です。今回も千里さんとのデュオで息の合った演奏を聴かせてくれました。

7曲目:矢堀さんと大高さんも加わって、CHIHIROCKさんの代表作「ZERO」
矢堀さんのディストーションが効いたギターが似合うこと似合うこと・・。
曲の後、MCで矢堀さんが明かしてましたが、CHIHIROCKさんは今回の演奏で初めてアドリブというモノを演ったらしい。ギターとバイオリンが掛け合いでソロをやりとりしてましたが、たぶん矢堀さんの発案だと思いますが、短い小節での掛け合いでした。アドリブ初心者には演りやすくて良いアイデアだったと思います。いい感じになってましたねぇ。



ここから第2部

8曲目:Bloomfield / 矢堀さんの曲
曲の前のMCで矢堀さんが「大人のドラミングが要求される」曲と言っていたので、非常に興味を持って聴いてました。
曲調はサバーイさんが好きそうなシンプルでストレートなリラックスしたほんのちょっとノスタルジックな味のあるフュージョンって感じです(形容が長いって!?)。自分もこの手の曲は大好きです。(カシオペアのCoast to Coastとか・・)

これも、この日の演奏ではありませんが、ブルームフィールドの音源がありました。かなり自分好みの曲なので、貼り付けておきます。
 ↓

この演奏もベースレスですね。大高さんの左手に注目です。コード弾かずに単音でベースライン弾いてます。

矢堀さんが考えるところの「大人のドラミング」ってどんな意味なんだろう、と考えながら聴いて・・というか自分もドラムを叩いてる気分でリズムを取ってましたが、テーマの時もソロの時もまったくキメがないので、自由度が高い=自分でリズムやFill inを作っていかなければならない・・。テクニカル系の曲では無いのであまり複雑で騒がしいドラミングになってはいけない・・というところかなぁなどと思いながら聴いてました。


ところで、タイトルのBloomfield(ブルームフィールド)ってなんぞや?と検索しました。ギタリストでそういう方がいらっしゃったようです。矢堀さんがリスペクトしているとかなんでしょうか?



9曲目:Gekida / 大高さんの曲
ドラムとキーボードのDuoでした。
大高さんが菅沼孝三さんとのデュオ用に書いた曲なようなので、激しい激しい。タイトルのGekidaは「激打」だそうです。
とても2人で演奏してるとは思えないほどに音が厚かったです。大高さんの左手はとにかく器用。
ペダルキーボードもあったので足でベースラインを弾くのかと思ってたのですが、足は全音符とか2分音符ぐらいしか弾いてない感じで、もっぱら左手で単音のベースラインを縦横無尽に弾きまくってました。最初の方でも書きましたが、普通にベーシストがいるような演奏です。

拍子は[4分の4]+[4分の3]という曲で、とにかく今日はおもろい拍子の曲のオンパレードでした。


こちらも違う音源ですが、参考までに。


Gekida



10曲目:Departure / 大高さんの曲
曲の前のMCで矢堀さんが、「最後の曲だからドラムのフリーソロをいれようか」と急遽ドラムソロを入れることになりました。
千里さんが本気でうろたえていたから本当に予定外のようでしたが、どうしてどうして、堂々とした素晴らしいソロを繰り広げてました。

そのドラムソロの最中で印象深い出来事が・・。
前回の六本木Beehiveライブでも左足付近にジャムブロックというパーカッションが据え付けてあって、曲中で左足クラーベを叩きながらリズムを刻むシーンがありました。
今回も同じセッティングだったので、やるだろうやるだろうと思ってましたが、ソロの最中で演りました~。そしたら、その瞬間に、座っていた大高さんがいきなり、がばっと立ち上がって千里さんの左足をまじまじと覗き込んでました。
自分ら素人ドラマーからすると人間業とは思えない左足クラーベですが、大高さんから見ても珍しいのだろうか・・?などと思いながらそんなシーンを眺めてました。でも神保さんも演ってるしなぁ・・。なんだったんだろう、大高さん・・。


ちなみにクラーベって何かというと
こちら。左足で刻むリズムに注目(CMが入るかもしれないのでご勘弁を)
 ↓
http://youtu.be/7rl4SM32X9M?t=20s

クラーベにもいろいろ種類はありますが、代表的なクラーベの例です。
mi_dm_2012_05_score_2.jpg


これで第2部も終了。



アンコール1曲目
スペシャルゲスト、韓国のアブノーマル凄腕ベーシスト、H.J.フリークスさんと千里さんでけいおん!!の「Utauyo!!MIRACLE」(うたうよミラクル)を演奏。

こちらは2年前の千里さんの演奏
 ↓

[K-ON!! OP Utauyo!!MIRACLE drum cover 叩いてみた]


バックに原曲を流しながらの演奏でしたが、こんな激しい曲によく同期させながら演奏出来るものだ・・と圧倒されてました。
H.J.フリークスさんはニコ動やYoutubeで見たことありましたが、今回は普通の格好でした。なんかぴっちぴちのタイツのような不可思議な格好でしたが、普段やってる格好に比べれば・・・

アンコール2曲目
Like a Sandglass / 大高さんの曲
CHIHIROCKさん、矢堀さん、大高さん、千里さんで最後の演奏。今日、唯一のバラード曲。バイオリンが似合う美しい曲です。
タイトルにあるSandglassって砂時計のことなんですね。「砂時計のように・・」ってどんな思いの込められてる曲なんだろうと、曲調と相まって非常に興味深いタイトルです。
とっても静かな曲なのでドラマーにとっては辛抱のしどころです。こんなおとなしい千里さんは初めて見るなぁと、まじまじと見てました。


これも違う音源ですが、参考までに・・
 ↓

[Like a Sandglass]
当日は、このメロディー↑をバイオリンで弾いてました。本当にバイオリンが似合ってた...。

以上全12曲。ながーーーくて、最後までお付き合いいただきどーもです~。

普段、1曲のレビューでもかなりのエネルギーを費やすわたくしですが、12曲もレビューすると精根尽きました・・。いやはや・・。

さて、次回の川口千里Beehiveセッションは2013年1月19日となります。
なんと千里さんの初CDがその直前、1月8日に発売となるので、レコード発売ライブということで、記念すべきライブになりそうです。六本木のBeehive、自分ももちろん行きます。
いずれ手の届かない人となってしまいそうな千里さんを間近で見れる貴重なハコなので、興味ある方はぜひ~。

投稿の都度、Twitterで告知します。フォローよろしく~
http://twitter.com/lackofsleeeep

関連記事

コメントど~も~♪

さすがまるさん、ワタクシの10倍レポートが上手い!
細かい分析恐れ入りました。
Bloomfieldという曲。お察しの通り大好物です(笑)
矢堀さんのゴルフ関連動画よく探しましたね。
こんなことやってるとはワタクシも全然知りませんでした。
  • 2013/01/01 03:05
  • サバーイ(Sabaay)
  • URL
サバーイさん、ども
千里さんライブレポ第一人者にお褒め頂き恐縮です~♪

ライブレポってほとんど書いたことないんですが、疲れますねぇ~・・。

次回のBeehiveのレポ、どうしよう・・・
ライヴ行った気分になれました(^^)V
流石の分析、読み応えがありました。とてもライヴに行った気分になりましたよ。
大高さんのオルガン音色、豊かな演奏も最高です。4曲目の関連動画、アンコールと、
聴き入ってました。

リズム、本当に難しいのに、千里さんは、本当に素晴らしいですね。
リズムの変化やソロにも対応能力すごいです。
夏のライヴでは、目の前で足の動きの凄さに、ビックリ(@@)神業!!
私の様な素人には、まるさん特権のガイドラインの動画は、ありがたいです。

益々、成長が楽しみな千里さんですね^^
どんどん、ビッグになる予感♪

レポありがとうございます。


あっちゃん、ども。
大高さんは、なかなか良かったですよ~。音色がシンプルなのが共感持てました。

千里さん、今回は5拍子あり、7拍子ありでも難なくこなしてるように見えて、脱帽です・・

次回のライブも楽しみです~
では~
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